SDGsとは
SDGsが企業にとってなぜ必要か
SDGs(持続可能な開発目標) は、2030年に向けた持続可能な開発に関する地球規模の優先課題や世界のあるべき姿を明らかにし、一連の共通の目標やターゲットを軸に、地球規模の取組みを動員しようとするものです。
SDGsの前身となるミレニアム開発目標(MDGs)と異なり、すべての企業に対し、明確に、その創造性及びイノベーションを活用して、持続的発展のための課題を解決するよう求めています。持続可能な開発に向け、世界で最も重大な課題に取り組むために必要な解決策や技術を、企業が主導して開発し適用する機会を提供しています。
SDGsは私たちの社会の発展のための地球規模の課題を明らかにしているので、先進的企業が人間や地球に対する負の影響を最小化し正の影響を最大化することにより、持続可能な開発の推進にどのように寄与できるかを明示することを求めています。貧困や健康、教育、気候変動、環境劣化など、企業にとって関連のある広範な課題を扱うので、企業戦略を地球的優先課題につなげることに役立ちます。そして、それぞれの国、地域の特有の課題は、自治体や企業がローカル課題の解決としてSDGsに取り組むことができます。企業は、その戦略、ゴール、活動などを立案し、運用し、周知し、報告する上で、それら全体を包括するフレームワークとして、SDGsを利用することができ、次のような多様なメリットを受けることができます。
- 将来のビジネスチャンスの見極め
- 企業の持続可能性に関わる価値の向上
- ステークホルダーとの関係の強化、新たな政策展開との同調
- 社会と市場の安定化
- 共通言語の使用と目的の共有
企業が、いかにしてSDGsを経営戦略と整合させ、SDGsへの貢献を測定し管理していくかに関し、指針を提供するために、GRI(Global Reporting Initiative)、国連グローバル・コンパクト(UN Global Compact)、持続可能な開発のための世界経済人会議(WBCSD)が共同で「SDG Compass」を作成しました。
SDGsが企業にとってなぜ必要か、経営戦略との整合のためにも「SDG Compass」をご活用ください。(以上、SDG Compass概要を引用し一部改変)
SDG Compass
SDG Compassは、GRI(Global Reporting Initiative)、国連グローバル・コンパクト(UN Global Compact)、持続可能な開発のための世界経済人会議(WBCSD)が共同で作成した、SDGsを企業の経営戦略・ガバナンスに統合するための手助けになるものです。グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(GCNJ)とIGESが共同で翻訳作業を行いました。
SDG Compass の目的は、企業が、いかにしてSDGsを経営戦略と整合させ、SDGsへの貢献を測定し管理していくかに関し、指針を提供することにあります。
指針は、企業がSDGsに最大限貢献できるよう前の図の5つのステップを提示しています。企業は、その中核的事業戦略が持続可能性を確保する上でどのあたりに位置しているかを勘案し、その戦略の方向を決定し、調整していくために、この5つのステップを適用することができます。
この5つのステップは、すべての企業が、関連する法令を遵守し、最小限の国際標準を尊重し、優先課題として、基本的人権の侵害に対処する責任を認識していることを前提としています。
SDG Compassは大規模な多国籍企業に焦点をおいて開発されておりますが、中小企業、その他の組織も、新たな発想の基礎として、必要に応じて変更して、この指針を使用することを期待し作成されています。指針は、企業レベルで使用されるものとして作成されているが、必要に応じ、個々の製品や拠点、部門レベル、さらには特定の地域レベルにおいても適用できます。
SDG Compassに関するこの指針は、5つのステップを、順を追って一つずつ説明するように構成されています。
(以上、SDG Compass 概要を引用し一部改変)
SDGsウォッシュを避けるために
SDGsウォッシュとは、企業・団体がSDGsにそぐわない行動をしたり、うわべだけの取り組みを行うことを言います。これは、企業・団体への批判につながり、企業価値を毀損しかねません。そうならないためにも、SDGsと企業の関係を理解し、経営に取り込んでいくことが必要となります。
SDGsウォッシュを回避するためのツールとして「SDG Compass」があります。