グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン

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代表理事メッセージ

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コロナ禍が始まって4年目に入りました。ウクライナ戦争はもうすぐ1年目を迎えようとしています。いずれも収まる気配がありませんが、世界の不安定な状況が、インフレなど、日々人々の生活を圧迫しています。元国連事務総長コフィー・アナン氏の「人間の顔をしたグローバル市場」の実現を切に願います。

昨年、GCNJは加盟500社・組織を達成しました。2003年にネットワーク・ジャパンを編成してから足掛け20年、大きな節目を超えたと言えます。500の大台に乗ったGCNJは、その基盤を活かして、GC10原則とSDGsを更に推進しなければなりません。日本ではSDGsが大きな広がりを見せており、昨年行ったGCNJの加盟企業を対象とするSDGs 実態調査では、経営層の95.5%、従業員の77.1%が「SDGsを認知し、理解している」と答えています。その他にSDGsのG5・G8・G12・G13・G16、の5つのゴールに絞って課題解決の実態を調べましたが、専門家からは、ジェンダーでは「女性役職比率」などの数値目標は前進しているが、その底辺にある「男女平等意識」は欧米に大きく遅れている。また「3R」は広がっているが「サーキュラー・エコノミー」と言われる新しいビジネスモデルを展開する「戦略性」は欧米に大きく遅れている、と指摘されています。また、温暖化対応で日本は「再生可能エネルギー化」と「石炭火力発電の再エネによる置き換え」の遅れが、先進国の中で際立っています。日本のSDGsの実践においては「現実的」であると同時に、課題に対する「本質的」かつ「戦略的」な取り組みが重要であると言えます。

GCNJは、500社・組織の加盟を更に伸ばしてゆくこと、そして、このような「本質性」と「戦略性」への取り組みを推進してゆきたいと思います。2023年も皆様のお役に立てるよう努力して参ります。引き続き倍旧のご厚情を賜りたく、切にお願い申し上げます。

2023年1月
グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン
代表理事 有馬利男