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社会課題への取り組み

The CEO Water Mandate

The CEO Water Mandateの概要

The CEO Water Mandateは、水の持続可能性に関する方針と実践について、企業の発展、実践、情報開示を支援するユニークな官民イニシアチブであり、水資源問題のグローバルプラットフォームです。

イニシアティブの発足

2007年7月

公式ウェブサイト(英語)

署名企業リスト(英語)

背景

2007年、スイスのジュネーブで開かれたグローバル・コンパクト・リーダーズサミットにて、多国籍企業6社 ― ザ コカ・コーラ カンパニー(The Coca-Cola Company)、リーバイ・ストラウス&カンパニー(Levi Strauss & Co.)、Läckeby Water Group、ネスレ(Nestlé S.A.)、SABミラー(SABMiller), スエズ(Suez;現GDFスエズ) ― のCEOが、直接的な事業とサプライチェーンでのよりよい水利用を目的とした、”The CEO Water Mandate”の立ち上げを発表し、参加を呼びかけました。イニシアチブは、国連グローバル・コンパクト、スウェーデン政府の協力のもと策定されました。水の持続可能性に関する方針と実践について、企業の発展、実践、情報開示を支援し、ユニークな官民イニシアチブとして機能する、水資源問題のグローバルプラットフォームです。

前文

私たちは、ビジネス組織のリーダーとして、今日世界が直面している水の課題への取組みを助けることに民間セクターが重要な利害関係を有していることを認識します。きれいな水へのアクセスが不足し、衛生が損なわれることは、世界各地で人道、社会、環境、そして経済的な観点から非常な苦しみを引き起こし、開発目標をひどく揺るがします。

そして、下記についても認識しなくてはなりません。

  • 都市化、人口増加、食糧生産増加、消費パターンの変化、工業化、水質汚染、気候変動などにより、水ストレス(water stress) が世界各地で悪化すると予想されていること。
  • 主な淡水利用者は農家であり、製造業とサービス業が利用する水の量はそれよりもずっと少ないとはいえ、こういった業種でも確かに貢献をすることができること。
  • 不足とそれに関連する問題は物質的な危険を及ぼすが、もしマネジメントをうまく行えば、改善と革新の機会を生み出すこと。
  • 危険な水を飲んだり適切な衛生が確保されていなかったりすると、自社の顧客や従業員を含む何十億もの人々の健康と満足できる生活に深く影響を及ぼすこと。
  • 企業は、自社の業務で水のマネジメントに直接影響力を発揮できるだけでなく、サプライチェーン上の水のマネジメントの改善を奨励し、促進することで、間接的にも影響力を発揮できること。
  • 持続可能な方法で事業を行うため、国連グローバル・コンパクトのビジョンに貢献するため、また、MDGsを達成するために、企業は水資源のマネジメントを優先する責任を有していること。
  • この危機に適切に対処するには、個人の取組みだけでなく、公共セクターや市民社会との協力、またサプライチェーンを通じてなど、協同での取組みも必要であること。

これらの要素と、国際的なビジネスコミュニティが果たす事のできるプラスの役割とを認識し、ここにThe CEO Water Mandateを紹介します。ビジネスリーダーにはこのビジョンと目的を支持し、企業の戦略枠組みに導入することをお勧めします。The CEO Water Mandateは、自主的で向上心あるイニシアチブです。とはいえ、行動責任(Action to commitment)を意味するものでもあります。この仕組は6つの主要なエリアをカバーしており、企業が水のマネジメントへの包括的なアプローチを助けることができるようになっています。

The CEO Water Mandateの署名企業に発展が求められる6つのエリアは下記の通りです。

1. 直接事業(Direct Operation)
2. サプライチェーンと流域管理(Supply Chain and Watershed Management)
3. コレクティブアクション(Collective Action)
4. 公共政策(Public Policy)
5. コミュニティ・エンゲージメント(Community Engagement)
6. 透明性(Transparency)

また署名企業は、水利用の目標を定め、サプライヤーの水の有効活用を助け、政府、政策立案者、コミュニテイグループと協力し、水不足と衛生問題に取り組むことを約束します。
水と衛生のマネジメントは、経済的な先進国にとっても発展途上にある国にとっても不可欠です。世界には、すでに深刻な水ストレスに苦しんでいる、または苦しむだろうと予想される地域があります。

The CEO Water Mandateの求める6つのエリア

直接事業(Direct Operation)

規模の大小に関わらず、事実上すべてのビジネス組織は製品や、サービスの生産において水を利用しており、その範囲は産業部門、経済部門によって異なります。例えば、水インフラの企業は政府や自治体と協力して水と排水のマネジメントに直接的な役割を果たしており、別のケースでは水は組織の最終産物にとっての主成分です。また別のケースとしては、多くの企業にとって水は製造・開発プロセスで極めて重要で、さらに別のケースとして、水はサプライチェーンにとっての天然資源でもあります。そして、水ストレスに苦しむ地域では、急速な工業化や経済発展によって水資源の需要が大変に高まります。

  • 直接的な製品・サービスの製造において自社が水を利用している範囲を把握するため、水利用の包括的な評価(アセスメント)を行う。
  • 企業のよりクリーンな製品・サービス製造(cleaner production)と消費戦略の枠組みで、業務上の水の保全と排水処理に関する目標を設定する。
  • 目標を達成するため、新技術への投資と利用を試みる。
  • 企業文化の中で、水の持続可能性に関する意識を高める。
  • ビジネス上の意思決定をする際に、水の持続可能性を判断に含める。例:施設の立地、デューディリジェンス、生産過程 など

サプライチェーンと流域管理(Supply Chain and Watershed Management)

近年、ビジネス組織はサプライチェーン上の問題や活動にますます重点的に取り組むようになってきています ― 影響の多くは自社の直接的なコントロールが及ばないと認識をしつつ ― 。水に関して言えばその理解はまったく新しいものであり、多くの企業はサプライヤーが業務で使う水の程度についてまだ調べ始めたばかりです。
農業は淡水利用の70%を占めるため、その役割は特に重要です。そして、よりよい水のマネジメントに取り組む上で主だった役割を果たさなければなりません。
同時に、水ストレスを抱えるコミュニティや地域で事業を行なっている企業は、地域のステークホルダーとして利害関係を有しており、流域を守りマネージすることを助ける役割を果たせることを理解しています ― 政府や地元当局が指導的役割を果たさなければならないとの理解と認識を持ちつつ ―。

  • サプライヤーの水の保全、品質監視、廃水処理、再生利用の改善を促進する。
  • 流域のリスクを分析し、応える能力を構築する。
  • サプライヤーの水利用と影響の評価(アセスメント)奨励し、促進する。
  • 水の持続可能性に関する事例 ― すでに行なっているもの、行おうとしているもの ― をサプライヤーと共有する。
  • 主なサプライヤーに対して、目標に向けて達成した進捗について定期的に報告することを促進する。

コレクティブアクション(Collective Action)

水の課題に対処する上で単独の組織による取り組みは重要ですが、協同の取り組み(collective efforts) ― 業種や社会領域を超えた ― もまた、求められるものです。マルチステークホルダーによる連携は、重要な専門知識、能力、リソースを活用することができます。国連グローバル・コンパクトのような枠組みを利用することで、企業は協同の取り組みに参加でき、水の持続可能性に取組むことができます。

  • 特に地域レベル、ローカルレベルで市民社会組織との緊密な関係を築く。
  • 国家、地域、ローカルの政府、地方自治体、また関係する国際機関とも連携し、水の持続可能性の問題、方針に取り組む。例:the UNEP Global Programme of Action
  • 効率的なかんがい手法、新たなプラント設備、耐乾性、水の効率化、耐塩性などの、新技術の発展と利用を促進する。
  • 国連グローバル・コンパクトの各国ネットワークに積極的に参加する。
  • 民間セクターを含む、水のイニシアチブの既存の取組みを支援する。
    例:e.g., the Global Water Challenge; UNICEF’s Water, Environment and Sanitation Program; IFRC Water and Sanitation Program; the World Economic Forum Water Initiative – and collaborate with other relevant UN bodies and intergovernmental organizations – e.g., the World Health Organization, the Organisation for Economic Co-operation and Development, and the World Bank Group.

公共政策(Public Policy)

The CEO Water Mandateで提案されるような行動は、水の効率と割り当てに関する正しいインセンティブが伴った形で、効果的な目標や、地域の、またはローカルの水統治構造に組み込まれている場合にのみ、持続可能で効率的なものになります。結果として、水の持続可能性のトピックは、政府、多国間組織、市民社会などのその他のステークホルダーの議論する課題として、国際的な政策アジェンダのなかでもますますトップに上がるようになっています。
政府の方針と規制にかかわるこういった議論;別のケースでは規制の取組みと自主的な取組みの相互作用に着目し、また別のケースでは適した環境作りやそれを発展のためのパートナーシップや協同の取組み(collective efforts)を可能にすることに着目している場合もあります。水の統治と市場価格の基本的な問題は依然として解決すべきものであり、水のマネジメントの進展の基本となるものです。

  • 政府規制の制定や、水の持続可能性アジェンダを推進する市場原理の創出に、インプットや提言を行うことで貢献する。
  • 統合された水資源マネジメントを支援するうえでの民間セクターの役割と責任を明確にしながら、グローバルおよびローカルにおける政策議論で水の持続可能性の提唱者となることで、ビジネスの政治的手腕を発揮する。
  • 知識、知性、ツールの体系を発展させるために、政府、ビジネス、市民社会、その他のステークホルダーとパートナーになる。例えばStockholm International Water Institute(ストックホルム国際水研究所)、UNEP Collaborating Centre on Water and Environment、UNESCO’s Institute for Water Educationなどの専門機関。
  • 政策中心の組織やそれに関連する枠組みに参加し、支援する。例:UNEP’s Water Policy and Strategy; UNDP’s Water Governance Programme.

コミュニティ・エンゲージメント(Community Engagement)

企業は孤立してではなく、広範な社会背景の中で事業を行なっています。加えて、ビジネスは事業を行うコミュニティの社会機構の一部であり、企業市民として持続可能性とコミュニティの幸福に責任を共有することが、次第に認識されてきています。そしてますます多くの企業 ― 外国で事業を行っている多国籍企業からローカルな企業まで ― が、コミュニティ、草の根組織、イニシアチブなどを支援し、積極的に関与していくことが自社の利益にとって賢明であると理解しています。

  • 事業を行なうコミュニティが抱える水と衛生に関する課題と、自社がそれらの課題にどう影響があるのかについて、理解する努力をする。
  • 水と衛生に関する議題の進展のために、地域コミュニティの活発な一員となり、地域の自治体、グループ、イニシアチブを促進し、支援する。
  • 地域のステークホルダーと協力して、水資源の教育と意識啓発のキャンペーンに取組む。
  • 公共機関やその職員と協力し、 ― 必要な場合には ― 水道や衛生のシステムなどの適切な水インフラを整備する。

透明性(Transparency)

透明性は、アカウンタビリティの核心に迫ります。リーディング企業は透明性と情報開示が広範なステークホルダーグループの期待に応えるうえで不可欠であることを認識しています。こういった取組みは、企業が継続的な改善と、原則を結果に変えること ― 利益を実現し、信頼を築くために不可欠な過程 ― に焦点を当てることに役立ちます。

  • The CEO Water Mandateに関連して行われる行動(Action)と投資を、国連グローバル・コンパクトのCommunication on Progress(COP)に記述する。その際に、Global Reporting Initiative(GRI)の示す水の指標のような、関連するパフォーマンス指標に言及する。
  • 関連する企業報告書で、水の戦略(目標と結果および改善する分野)を、― 必要であれば ― Global Reporting Initiative(GRI)の示す水の指標を使いながら、公開、共有する。
  • 政府およびその他の公共機関との対処や話し合いで透明性を確保する。

ワークストリーム(Workstream)について(任意参加)

The CEO Water Mandateの署名企業には、イニシアチブが取組むワークストリームやプロジェクト、また関連するワーキンググループへの参加を通じて、水問題に貢献するよう期待されています。
現在、主要な3つの分野/ワークストリームに関する取組みを行っています。ワークストリームはそれぞれの目的が達成されると終了し、次のワークが開始します。現時点で進んでいるワークストリームは下記の3点です。また、各ワークストリーム内にはワーキンググループが設置され、対話/議論が進められます。それぞれのワーキングは定期的に会議が行われます。
1). 責任ある関与政策と協同活動(Responsible Policy Engagement and Collective Action)
2). 水と人権(Water and Human Rights)
3). 水に関する企業の情報開示

ワーキングカンファレンス(Working Conferences)について

企業の包括的な水の持続可能性戦略の発展を支援するため、1年に2回、ワーキングカンファレンスを開催しています。カンファレンスでは企業の水専門家や実務者と、市民社会組織、水の専門機関、国連機関、公共機関、その他関係者などの主要なステークホルダーが集結し、水に関係する主な問題やThe CEO Water Mandateの特定のテーマに焦点を当て、議論を行います。
※カンファレンスへの参加はイニシアチブの署名企業に限られます。
すべてのワーキングカンファレンスのアジェンダ、サマリー、プレゼンテーションは、The CEO Water Mandateのウェブサイトに公開されています。