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持続可能な開発目標(SDGs)

クリエイティビティを発揮し、生活者と社会の幸せの実現に向けて新たな価値を創造

株式会社博報堂DYホールディングス

株式会社博報堂DYホールディングス

https://www.hakuhodody-holdings.co.jp/

博報堂DYグループのCSR及びSDGsに関する取組みについて、博報堂DYホールディングス グループ広報・IR室CSRグループ推進担当部長 川廷昌弘様、見城世理奈様にお話を伺った。

ー御社は、2016年にSDGsの公式日本版アイコンを国際連合広報センター(UNIC:United Nations Information Centre)と共に制作していらっしゃいます。制作経緯をお聞かせください。

2015年のSDGs採択時、国連本部のビルにプロジェクションマッピングで映し出されたSDGsアイコンを見て、「世界の共通言語」になると強く感じたのですが、国連の公用語は6ヶ国語のため、日本語訳がありませんでした。そこで、日本におけるSDGsの普及・啓発を担うUNICの根本かおる所長を訪ね、「SDGsアイコンの日本語訳を制作しましょう」とご提案し、博報堂のクリエイタ―たちのボランティアで制作しました。

国連本部

© UN Photo/Cia Pak

ー17目標のコピーの日本語訳は、博報堂DYグループにとってチャレンジングな取り組みだったのではないでしょうか。

SDGsは、人と地球がこれからも繁栄を続けて行くために必要な、私たち一人ひとりの行動計画です。そこには、一人のアクションを、みんなの幸せにつなげていく、具体的な方法が書かれています。SDGsの日本語訳には、日本で生活する一人ひとりにとってSDGsが当たり前になってほしい、という想いが込められています。

各ゴールを表すわずか2行の言葉の中に、169ターゲットの云わんとする内容を落とし込むには、どうしたらよいか。コピーライターは169ターゲットをじっくりと丁寧に読み込み、1つ1つの目標を日本語として端的に言い表すことを心がけました。そして、すべてのセクターにとって使いやすいように、UNICを始めとする国連関係機関、国際協力NGO、JICA、外務省、グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパンと協議を重ね、2016年3月に公表したのが「みんなで使える、みんなのためのキャッチコピー」です。

ーSDGs普及を目指した取組みに貢献してきた御社ですが、御社自身はサステナビリティやSDGsへの取組みをどのように捉えられているのでしょうか?

当社グループのCSRは、「生活者と社会の中に『新しい幸せ』を生み、その幸せをつなげ、広げていくこと」を基本理念としています。その基盤には、当社グループのフィロソフィーである「生活者発想」と「パートナー主義」があります。

2017年11月、SDGsの国連における責任者であるトーマス・ガス国連事務次長補が来社し、SDGs達成に向けてのビジョンや、理解促進に向けた企業の取り組みについて当社グループ社長の戸田裕一と意見交換を行いました。ガス氏からは、「SDGsの理念である『誰も置き去りにしない』は、博報堂DYグループのフィロソフィーである『生活者発想』につながると言えるものがある。博報堂DYグループは自社ビジネスを超えて、様々な取り組みを通じて持続的で豊かな社会の実現に貢献してくれています。」との言葉を頂戴しました。「生活者発想」では、「その人にとって、ほんというに善いことか」という問いかけが極めて重要です。すべての生活者一人ひとりが、自分らしくいきいきと生きていける社会の実現を目指し、お取引先の、そして生活者のパートナーとして共通の課題を持ち、生活者や社会が求める新たな価値を実現していきたいと考えています。

SDGsへの取組み抜粋

左からUNIC根本かおる所長、トーマス・ガス国連事務次長補、博報堂DYホールディングス代表取締役社長 戸田裕一氏

ー御社のソーシャルアクションの活動テーマは多岐に渡っていますね。

博報堂DYグループでは、企業として果たすべき責務を誠実に果たすことにとどまらず、社員一人ひとりが本業である日々の仕事で企業、団体や取引先の皆さんと共に取り組むこと、また社員の一人の生活者としての自発的な取り組みを会社が積極的に支援しています。取り組むテーマや領域は年々広がり、毎年新しい活動が生まれています。なお、当社グループの4回目のCSRレポートとして2017年7月に公開した「新しい幸せをつくろう!ソーシャルアクション・ブック」では、サステナビリティへの取り組みと、26件のソーシャルアクション事例を掲載していますが、レポートに掲載できなかった多様な活動も含めて「ソーシャルアクション事例集」としてまとめ、合計87件の活動を2017年12月にホームページに公開しておりますので、是非ご覧いただけましたら幸いです。それぞれの活動には、SDGsの17目標のアイコンを付記しています。(ソーシャルアクション事例集ページはこちらをご覧ください。)

ー博報堂DYグループという特性を生かしたソーシャルアクションを教えていただけますか。

博報堂DYグループの多様な専門性や強みを持つ有志メンバーが、「きれいで安全な水」を必要とする世界の子ども達を支援する「TAP PROJECT JAPAN」に日本ユニセフ協会と共に取り組んでいます。2009年に活動をスタートし、レストラン・カフェでの募金に加え、水に関する気づきを提供し募金を呼び掛けるための様々な施策を毎年企画・実施しています。お寄せいただいた募金は、清潔できれいな水を手に入れることができないアフリカ南東部の島国マダガスカル共和国の子どもたちの支援事業に役立てられます。これまでの活動で、マダガスカルの48の小学校に45か所の井戸や給水施設、169基のトイレを設置しました。*1



日本ユニセフ協会

©日本ユニセフ協会/2010/satomi matsu

水と衛生の課題は、SDGsの目標6「安全な水とトイレを世界中に」だけでなく、その他のSDGsの目標や様々な社会課題とつながっています。2017年8月に開催したシンボルイベント「Road to Water」では、マダガスカルの子供たちの水運びの大変さを、センサーが内蔵されたバケツ型デバイスを使って擬似体験することにより、日本で生活する方々に「水に関わる様々な問題」について関心を持っていただく事を目的としました。

Road to Water

【イベント会場の様子】

また、今年は総勢85名の有志メンバーが集まりました。営業、ストラテジックプラニング、インタラクティブ、PR、メディアマーケティング、プロモーション、クリエイティブ、エンジニアなど、社員一人ひとりがそれぞれのクリエイティビティを発揮し、この課題に向き合いました。

Road to Water

【イベント最終日にて/日本ユニセフ協会の方々、学生ボランティアの皆さんと当社グループの有志メンバー】

*1 2017年3月現在。派生的取り組みや直接送金された個人の募金も含む。

ー御社内で広がりを見せているSDGsですが、このSDGsが御社にもたらして効果は大きいのでしょうか。

これまでも、社員一人ひとりが「もっと社会のためにできることはないか?」「自分の仕事は社会的な責任を果たせているか?」を考え、日々の仕事やソーシャルアクションに取り組んでまいりましたが、SDGsによって、17の目標と169ターゲットが示す社会課題と自らの想い、ビジョン、スキル、クリエイティビティなどを結びつけることにより、具体的なアクションやビジネスチャンスが生まれています。

2017年度は、5月にUNIC根本かおる所長をお招きし、社員向けに、「SDGs ビジネスにおける基礎知識 セミナー」を開催し、約150名の社員が参加しました。10月には、企業のSDGsを組み入れた経営・事業推進をサポートする「SDGsコーポレートプログラム」を博報堂が提供を開始しています。2018年2月には、キャスターの国谷裕子さんにご来社いただき、グループ社員からのSDGsや社会課題に向けた活動報告なども行い、「広告会社だからSDGs達成に向けてできることは何か?」をテーマにしたセミナーを開催しました。約390名の当社グループの社員が参加しました。当社グループの強みを活かし、SDGsに本格的に取り組む段階に入っています。

(取材・文=GCNJ泉沙織・IGES小野田真二/矢野さやか 取材日2017/12/20)

取材こぼれ話
社員一人ひとりがクリエイティビティを発揮し、日々の仕事やソーシャルアクションを通じて様々な社会課題に取り組む博報堂DYグループ。その多様な活動から高い志と漲るパワーを感じました。