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【レビュー】2014年度GC-JNシンポジウム「これからの企業経営におけるESG情報開示の重要性について」

更新日:2014/12/19

【レビュー】2014年度GC-JNシンポジウム「これからの企業経営におけるESG情報開示の重要性について」

2014年12月9日(火)に東京ウィメンズプラザを会場にGC-JN年次シンポジウムを開催しました。今回のシンポジウムのテーマは「これからの企業経営におけるESG情報開示の重要性について」とし、本年2月に金融庁より公表された日本版スチュワードシップ・コード以降の事業会社の対応と課題に焦点をあて開催しました。当日は企業、国連機関、政府、学術・研究機関など各方面から200名を超える方々にご参加いただきました。

「これからの企業経営におけるESG情報開示の重要性について~日本版スチューワードシップコード以降の事業会社の対応と課題~」

会場の様子

本年2月に金融庁より「「責任ある機関投資家」の諸原則」(日本版スチュワードシップ・コード)が公表されましたが、8月末には本コード受入れを表明した機関投資家が160を数えるに至っています。本コード自身は、タイトルのとおり機関投資家を対象とし策定されたものですが、「~投資と対話を通じて企業の持続的成長を促すために~」との副題がついているとおり、本コードの受入れを表明した機関投資家は今後本コードの趣旨に則り、投資先の企業の持続的成長のための対話を求める姿勢を強めてくるものと思われます。また、金融庁と東京証券取引所が中心となり、来年の株主総会シーズンまでにコーポレートガバナンス・コードを制定すべく、有識者会議における議論が重ねられています。このコーポレートガバナンス・コードは、上場企業に対し、「Comply or Explain(原則を実施するか、実施しない場合はその理由を説明する)」を求めるものとされており、上場企業は基本的に本コードの遵守を求められることになります。この2つのコードをいわば車の両輪として、企業価値の向上、企業の持続的成長、そして投資家・受益者の投資リターンの拡大という好循環を生み出していくことが強く期待されています。一方、本年8月に経産省より公表された「持続的成長への競争力とインセンティブ~企業と投資家の望ましい関係構築~」プロジェクトの最終報告書(伊藤レポート)では、企業が投資家との対話を通じて持続的成長に向けた資金を獲得し、企業価値を高めていくための課題を分析し、提言を行っています。
2014年度のシンポジウムは、企業、特に事業会社によるCSRの実践とそれに基づくESG情報開示について、投資家の目線を意識しつつ、自社の経営戦略としてこの課題にどのように取り組んでいくのかについて議論と考察を深めることをコンセプトとし、伊藤レポートを取りまとめられた一橋大学大学院 伊藤邦雄教授をはじめ、有識者の方をお招きし開催いたしました。

伊藤 邦雄教授

有馬代表理事による開会の挨拶に続き、一橋大学大学院商学研究科教授 伊藤 邦雄 氏による基調講演『「伊藤レポート」と「対話」の促進』では、今年8月に経産省より公表され、伊藤教授ご自身がプロジェクトの座長を務められた「持続的成長への競争力とインセンティブ~企業と投資家の望ましい関係構築~」プロジェクトの最終報告書(伊藤レポート)の背景、位置づけや基本的な問題意識、日本の不都合な現実の現状、また伊藤レポート発表後に取り組んでいる変革のためのアクションなどについてお話しいただきました。

笠原 基和氏

続いて、実際に日本版スチュワードシップ・コード策定に携わられた金融庁の笠原 基和 氏に『コーポレート・ガバナンス向上に向けた取組みについて ~「日本版スチュワードシップ・コード」を中心に~』と題したご講演をいただきました。日本企業の持続的成長とガバナンス向上に向けて、投資家がどのように企業との対話に臨むかを主眼に策定された日本版スチュワードシップ・コードの策定経緯や枠組み、機関投資家の受け入れ状況、そして現在検討が進められているコーポレートガバナンス・コードの概要などについてお話をいただきました。

安藤 聡氏

笠原氏による講演に続いて、企業の中でIRをご担当されているという立場からオムロン株式会社 執行役員 経営IR室長 安藤 聡 氏により『統合報告によるESG情報開示の意義について~企業価値を伝える手段として~』と題し、インベストチェーンを取り巻く変化や課題、そしてオムロン株式会社の取組についてお話をいただきました。

パネルディスカッションの様子

その後、休憩を挟んでのパネルディスカッション『ESG情報開示にどう取り組むか?~バランスのとれた情報開示に向けて~』では、パネリストにオムロン株式会社 執行役員 経営IR室長 安藤 聡 氏、ナブテスコ株式会社 総務・人事本部 総務部長 松本 敏裕 氏、イオン株式会社 グループ環境・社会貢献部長 金丸 治子 氏、伊藤忠商事株式会社 広報部 CSR・地球環境室長 小野 博也 氏、三井住友信託銀行 経営企画部 理事・CSR担当部長 金井 司 氏、そしてモデレーターに株式会社大和総研 調査本部 主席研究員 河口 真理子氏にご登壇いただきました。IRをご担当されている立場、CSRをご担当されている立場、そして投資家という立場から各社の取組や、バランスの取れた情報開示に向けての課題などについて、河口氏によるファシリテートのもとでディスカッションをしていただき、最後はGC-JN後藤理事による統括コメントで締めくくられました。

~事務局より~
今回、シンポジウムにご参加いただいた皆様からは、ESGと機関投資家に関する理解が深まった、自社でも統合レポートを検討しておりCSRとIRの悩みが的確に担当者の方から聞けて勉強になった、ESG情報開示について企業を取りまく今後の動き、トレンドについて多くの示唆を得ることができた、などポジティブなフィードバックを数多く頂きました。今回のシンポジウムがご参加いただいた皆様にとっての統合報告の充実へ向けてのヒントや各企業・投資家とのエンゲージメントの推進へのアイデアなどを持ち帰る場になったのであれば本当に嬉しく思います。
引き続き、GC4分野10原則の浸透とGC-JNの活動の推進に皆様のご理解とご協力を頂けます様お願い申し上げます。